現在CFAで公認されているソマリのカラー(毛色)は「ルディ」「レッド」「ブルー」「フォーン」の4種類。TICAでは「レッド」は「シナモン」と呼ばれ、CFAが公認していない「シルバー」も加わります。(CFA/TICA=アメリカを本拠地とする世界最大の愛猫協会の双璧。権威ある血統登録&ショー公認機関)。
公認されていないカラーまで含めると、ソマリの毛色は全部で十数種類にも及び、欧米のキャッテリーのウェブサイトでは、様々なカラーバリエーションの猫たちを見る事ができます。
* 参考サイト「La Chacolaterie Somalis」= シルバー、チョコレート、ライラックなど珍しいカラーのソマリが見られるフランスのキャッテリー。「Stacym Somalis Cattery」= こちらは英国のキャッテリー。シルバー、チョコレート、ライラック、クリームなどと表記された猫たちがいます。
* 日本でもTICAのキャットショーでライラックシルバーの女の子に会うことができました。その時の様子はブログにアップしています→「シルバーソマリとご対面」
なお、ブルーとフォーンは「ダイリュート」とも呼ばれます。ダイリュートとは、色を薄くする遺伝子のことを指し、ルディのダイリュートがブルー。レッドのダイリュートがフォーンということになります。
頭数はルディ・レッドほどは多くありませんが、近年とても人気が出て来たカラーです。
(以下はCFAスタンダードの一部を拙訳したものです)
暖かみがあり輝いていること。ティッキングははっきりとして、均等。毛幹に、明るい色の部分とコントラストをなす暗い色の帯がある。アンダーコートは皮膚のところまで、明るく輝く色合い。
深い色調が望ましいが、色の深みを追求するあまり、ティッキングの鮮明さが損なわれてはならない。
模様は、背骨にそって尻尾の先端まで暗い色(影)が続いていること、後ろ足の踵にも暗い色の部分がある。肘の先の暗い色は許される。下側、胸、脚には模様がない方がよく、尻尾には輪がない方が好ましい。
目と額から伸びる濃いライン、頬の暗い色(影)、鼻の横のふくらみの点々模様と影が、質の向上に求められる。明るい色の部分に囲まれた細く濃い色のアイラインが、目を強調する。
※ 注意事項 ※
ソマリはティッキングが完成されるまでに長い時間がかかるので、子猫や若い猫については、この点が容認されるべきである。
認められている異種交配はアビシニアン。
*ルディ
赤土色の地毛。濃い茶色もしくは黒に彩られる様々な調子のティッキング。一番外側の先端が最も濃い色となる。尻尾の先は黒。お腹側と脚の内側は、地色と調和する色味。
鼻はタイルレッド(れんが色)。肉球は黒〜濃い茶色。脚の指の間の毛は黒く、つま先より少し外に伸びている。
〜以上CFAスタンダード拙訳。以下ママ目線〜
子猫時代は小熊のように愛らしく、大人になると野性的な雰囲気も加わるルディ。ティッキングの美しさを存分に味わえるカラーだと思います。人間でいうときりりアイメイクが決まってる南国風?(笑)。
*レッド
地毛は豊かに輝く暖かい色合いの赤。チョコレート色のティックが入り、毛の先端部分が一番濃い色となる。尻尾の先はチョコレート色。お腹側と脚の内側は、地色と調和する色味。
鼻はローズピンク(薔薇色)。肉球はピンク。脚の指の間の毛はチョコレートブラウンで、つま先より少し外に伸びている。
〜以上CFAスタンダード拙訳。以下ママ目線〜
全体的に暖かいカラーでキュートな雰囲気のレッド。大人になっても子猫時代の可愛い印象が全く変わりません。人間でいうとちょっぴり小麦色に日焼けした、すっぴん美人さん(笑)。
*ブルー
地毛は暖かみのあるベージュ。スレートブルー(青みがかった灰色)のティックが入り、毛の先端部分が一番濃い色となる。尻尾の先はスレートブルー。お腹側と脚の内側は、地色と調和する色味。
鼻はオールドローズ(灰色がかった落ち着いた薔薇色)。肉球はモーブ(薄く灰色がかった紫色)。脚の指の間の毛はスレートブルーで、つま先より少し外に伸びている。
〜以上CFAスタンダード拙訳。以下ママ目線〜
暖かみのあるベージュと濃いグレイのコントラストがカッコ良くて、どこか神秘的なイメージのあるブルー。根強いファンも多し。人間で言うとドレスアップしたお洒落さん?
*フォーン
地毛はローズベージュ(ピンク味を帯びたベージュ)。ココアブラウン(赤味を帯びた明るい茶色)のティックが入り、毛の先端部分が一番濃い色となる。尻尾の先はココアブラウン。お腹側と脚の内側は、地色と調和する色味。
鼻はサーモン。肉球はピンク。脚の指の間の毛はココアブラウンで、つま先より少し外に伸びている。
〜以上CFAスタンダード拙訳。以下ママ目線〜
とてもやわらかいカラーなので、大人になっても優しい雰囲気のままのフォーン。ふんわりとしたムードで癒し系ナンバー1です。人間で言うと湯上がりの色白美人さん。
※ 画像はCattery Leo Starのナズナちゃんです
〜テッィキングについて〜
ソマリの毛の色は均一ではなく、1本1本に、様々な調子で濃い色味の帯が入っています。この織物のような毛の濃淡を、「ティッキング」といいます。
キャットショーでは、このティッキングが綺麗に出ているかどうかがとても重視されるそうです。たしかにママの目から見ても、コートの複雑な濃淡はとても綺麗で味わいがあると思います。
アイカラーは、CFAのスタンダードにおいては「ゴールドまたはグリーンで、色が豊かで深みのあるほど良い」とされています。ただ、実際のアイカラーはいろいろな色味のニュアンスを持っていますので、もう少し詳しく見ていきます。
ソマリに限らず、生まれたばかりの猫ちゃんは、毛色に関わらずみな青い目をしていて、この状態は「キトンブルー(キツンブルー)」と呼ばれます。このキトンブルーの色味は、だいたい生後7週齢くらいから少しずつ変わって行きます。うちの子達のお迎え時期は、早い子で9週齢(ペットショップで出逢ったラピ)〜遅い子で満3ヶ月ですが、生後2ヶ月ちょっとだとまだ青い色味が残っていますし、生後3ヶ月では、青みはほとんど見られません。この頃がとても変わる時期なんですね。
とはいっても、キトンブルーが落ちれば、すぐに大人の目の色になるかというとそうではなく、ゴールドアイの子の生後4ヶ月頃の目の色は、ゴールドに灰色を混ぜたような独特の深い色をしています。それが徐々に変化していって、生後8ヶ月くらいでほぼその子本来の色が定まってくるようです。
子猫のうちにブリーダーさんから血統書を渡していただいても、そこにはすでにアイカラーが「GOLD」もしくは「GREEN」と記載されていますが(CFAの場合)、それは目の色は遺伝的な要素が大きいので、ブリーダーさんがパパ猫ママ猫のアイカラーと、その子のだいたいの色味(実際にはキトンブルーが完全に抜け切っていないため、クリアに色が見えるわけではないですが)から判断されているのです。
ルナを生後3ヶ月で迎えた時、アイカラーは血統書上はゴールドですし、見た目もほぼゴールドでした。が、パパ猫のブリーダーさんが「この子の目はよく見ると、グリーンの色素も入っているね。パパがグリーンアイだから、将来グリーンになるかもしれない」と仰られ、実際、成長と共グリーンの部分が多くなっていき、綺麗な2トーンになりました。
ちなみにTICAでは、ソマリのアイカラーは「ゴールド」「グリーン」「コッパー(カッパー)」「ヘーゼル」という区分になるようです。コッパー(銅色)はゴールドよりも赤味がかかった色、ヘーゼル(淡褐色)は、グリーンとゴールドの2色。まさにルナの色です。
ソマリのアイカラーがひとくちに「ゴールド」「グリーン」と言っても、それは言葉上の問題で、実際は一頭一頭色の濃さもニュアンスも違いますし、2〜3歳くらいまでは比較的くっきり濃い色をしていても、年齢が上がってくると薄くなっていく傾向も見られます。
神秘的に変化していく我が子の目の色を、たまにはじっくり観察してみるのもいいかもしれません。あ、ただあまり見つめると本ニャンは嫌かも??(笑)。