「インブリード」と「ラインブリード」は一見同じように聞こえますが、実は全くと言っていいほど違うものです。(※ インブリード・ラインブリードの説明は「こねこハウス」様の講座一覧を参考にさせていただきました)
インブリードは、親子、兄弟姉妹、叔父と姪、叔母と甥と言ったように、ごく近い間で交配を行う「近親交配」(その中でも、親子がけ・兄弟姉妹がけなど、とくに近い親族間での交配は「極近親交配」と言われます)。
ラインブリードは三代、四代、五代内で、同じ祖先を持つ雄雌による交配をさし、こちらは「系統繁殖」と呼ばれます。
血筋が近い者同志の交配は、両親のよい特徴も強調すると同時に、悪い特徴も強調されます。そのため、インブリードにおいては、優れたタイプの子猫が生まれる半面、奇形や先天性疾患を持った子猫が生まれるリスクも高くなります。インブリードを避けることが望ましいとされるのはこの為です。
そのインブリードよりも安全に、優秀な遺伝子を受け継ぐ事が出来るのがラインブリード。「系統繁殖」です。
もし強い体質を作り上げることだけを繁殖の目的とするのなら、かけ離れた血統間での交配「アウトブリード」が一番安全性が高いのですが、遺伝子がかけ離れているということは、どんなタイプの子が生まれてくるのか未知数だということでもあります。
純血種猫のブリーダーさんは、通常、そのキャッテリー独自の特徴・魅力をもった純血種猫を繁殖することを目標とされていますので、アウトブリードより、ラインブリードを繁殖計画の中心にすえることが多いようです。
特にソマリの場合、まだまだ日本での絶対数が多い種とはいえないため、多くのキャッテリーさんがラインブリードを中心に繁殖を行っています。