お返事

いつも部屋の中にいる愛猫に、たまには外の空気を吸わせてあげたい、いろいろな好奇心を満たしてあげたい、気分転換させてあげたい、誰しもそう思う時があると思います。完全室内飼いの猫ちゃんにとって、お散歩にはそうしたメリットがあるのでしょうか。

複数のソマリブリーダーさんに、お散歩について伺ったことがありますので、それを書いてみます。

結論から先に言うと、伺ったブリーダーさん全てがお散歩には否定的でした。一番の理由は、ウイルスや寄生虫への感染リスクです。

例えば、猫汎白血球減少症ウイルス(いわゆる猫パルボウイルス)に感染しても、三種混合ワクチンを打っていれば発症が予防ができますが、ネココロナウイルスに感染した場合は、FIPを予防するワクチンは日本にはありません。(※ ネココロナウイルス=それ自体は弱毒性だが、低い確率で突然変異を起こし、難治の病FIPを発症する)。

外を歩き回ることで、ノミ・マダニに寄生されるリスクもぐっと高まりますし、手足についた土を毛繕いすることで、ジアルジアやクリプトスポリディウムなどの有害な寄生虫を体内に取り込み、感染してしまうことも充分考えられます。それ自体命にかかわるものではありませんが、愛猫に駆虫の負担をかけることになります。

また、道端の植物にも有害なものは数多くあり、散歩の途中で愛猫がうっかり口にしないよう、充分に注意を払わなくてはなりません。

さらに、それらのリスクの全責任を飼い主が負うことを前提に、お散歩をさせたとしても、一度外を「テリトリー」として認識させると、今度は毎日散歩に連れ出さない限り、かえって猫にとってストレスになってしまうのだというブリーダーさんもいらっしゃいました。

私達も、うちのソマリ達をハーネスを付けて外に連れ出すことを考えたことはありました。が、お散歩途中で、外猫さんとの遭遇や大きな物音にパニックを起こして突然走り出し、あやうく交通事故になりかけたお友達の話や、飼い主さんの手を離れ、そのまま行方不明になってしまった子の話をブログなどで見聞きすると、どうしてもその気になれませんでした。

外の世界を知らないことを、実際うちの子達がどのように捕らえているかはわかりません。ただ、ママとしては、やはり様々なウイルスや寄生虫への感染リスクは極力遠ざけたいと思いますし、その分、室内での十分な遊びや、美味しいご飯など、違う形でストレス発散してもらうよう心がけています。

ハーネスをつけてうさ兄とご対面
ハーネスをつけてお散歩ならぬ「部屋んぽ」(災害時の避難訓練(;^-^A)

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