お返事

ソマリの中にはお腹がデリケートな子が少なくありません。まず、ママパパが一番最初にすべきことは、何でも気軽に相談できて、信頼できる獣医さんを見つけることではないでしょうか。その子の一生を任せられるような先生をしっかりと見つけてください。

とはいうものの、猫の(特に慢性的な)下痢・軟便は獣医泣かせとも言われ、原因がはっきりと確定診断できないまま、とりあえず治療をすすめるというケースも少なくありません。その際、愛猫の一番近くにいるママパパが、下痢をひきおこす様々な原因を基礎知識として知っておくと、獣医さんも患者に関するより詳細な情報を得られることになるので、原因の究明にたいへん役に立つのではないかと思います。

■ 日常的な原因でおこる下痢 ■
食べ過ぎ・キャットフードを変えた・人間の食べ物を食べた・誤飲・心因性のストレス・発情(ヒート)・薬の副作用・季節の変わり目・換毛期

■ 病気や寄生虫が原因の下痢 ■
大腸炎・急性胃腸炎・慢性胃腸炎・ウイルス感染症・細菌・寄生虫や原虫(回虫・鉤虫・条虫・鞭虫・原虫:コクシジウム・ジアルジア・腸トリコモナス・トキソプラズマ・クリプトスポリジウム)・リンパ腫や腫瘍・便秘や巨大結腸症・膵炎・猫のIBD・LGS・甲状腺機能亢進症・尿毒症など

※ 別館サイト「猫logy Life」では、これらの一つ一つの項目をさらに詳しく説明しています→「下痢軟便の原因 早見表

以上のような原因があることを知った上で、下痢・軟便時の対処法について、基本的なことをまとめてみました。

◎ 下痢の原因をさぐる為に動物病院に行く(時間が経過した便では寄生虫が居ても確認できない場合が多いので、病院でお尻から直接便を採って調べてもらいましょう)
◎ 診断の結果、下痢の原因がはっきりしたら、その点を治療する
◎ 健康上に問題はなく、軟便を繰り返す原因が体質的なものだと言われたら、上記「日常的な原因」をチェックして、下痢の原因となる要素を少しでも減らせるように改善してみる
乳酸菌サプリメントをあげて腸内環境を整えたり、水溶性繊維であるオオバコ(サイリウム)をあげて、ウンチの様子が少しでも良くなるか様子見
◎ 場合によっては、主治医と相談の上、キャットフードの変更を試みる(初日はほんの少量から初め、1週間ほどかけて全てを新しいフードに取替える)
処方食を勧められることが多いと思いますが、胃腸の弱い子用の消化吸収のよいハイカロリータイプを使うのか、油分が少なくて高繊維質の大腸炎用を用いるのか、よく見極めてください。たいていの場合、それまで食べていたキャットフードより、脂質が少なく、繊維質が多いフードに変えると好転するケースが多いです。

子猫の腸管はとてもデリケートなので、ささいなことでお腹を壊しやすく、1歳を過ぎる頃からめきめきウンチが安定してくるソマリちゃんも少なくありません。もし、その子がまだ子猫で、主治医の先生が健康面で問題なしと太鼓判をおしてくれているのなら、お腹については少し長い目でみてあげてもいいかもしれません。

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